+e 65周年 ㈱オーエスプラスe
企業情報採用情報プライバシーポリシーお問い合せ
home ホームシアター入門 製品案内 ショールーム 全国特約店 全国展示店 企業情報 お問い合せ
製品情報 説明書・図面 カタログ カタログ スクリーンの選び方 開発ストーリー 開発ストーリー(HF102) 開発ストーリー(WF301) よくあるご質問
レイロドールHF102開発ストーリー
| 進化したピュアマットⅢ WF301開発ストーリー | ドクター市野の独白 ピュアマットⅡのできるまで… |

世界初のHDRスクリーン「レイロドール HF102」
開発責任者が語る進化のストーリー

株式会社オーエスエム 技術部 製品開発課 課長
栗山 秀仁

株式会社オーエスエム Webサイトはこちら

第1回 なぜピュアマットなのか 第2回 HDRスクリーンの開発課題 第3回 HDRスクリーンの技術解説
  映像技術の長足の進歩   方向は決まった。具体的に踏み出すには   なぜゲイン2.7なのか?その理由は
  スクリーンの開発課題とは     メーカー各社によるシュートアウト
      なぜHDR適合スクリーンとうたっているのか
      最後に
レイロドールはこうして生まれた。
HF102開発ストーリーを3回に分けて掲載いたします。

第2回 HDRスクリーンの開発課題

HDR HDRにふさわしいスクリーン開発も基本は同じです。しかし達成したい目標は「明から明へ、暗から暗へ」たった一つの、それでいて大変難しい課題です。

プロジェクターの光を受けたスクリーン上では、黒い部分(光量が少ない)とその他の色(光量が多い)が同時に存在し、黒がその他の色へ、その他の色が黒へ互いに干渉し、それぞれの色の境界が甘くなります。HDR映像の精細かつ幅広い階調表現を実現するには、今までのスクリーン以上に迷光や有害光の影響を受けにくくしなければなりません。開発陣はピュアマットの開発の原点であるハイゲインスクリーン神話に再び立ち返って検証する必要がありました。

なぜピュアマットが必要になったのか?なぜハイゲインスクリーンからの脱却を目指したのか?当時ハイゲインスクリーンは、プロジェクターの光量を補うためのものでありました。(今でもビーズスクリーンは同じような目的で使用されることが多いスクリーンです)そのため多少の色バランスの悪さも、ホットスポットなど多少の輝度ムラも二の次になっていたようです。そのため均質な映像再現というテーマでファブリックへの挑戦が始まったわけです。

幸い6代目のWF302の二重特殊織りの織り目はごく精緻な仕上がりを実現し、この生地をベースにすることで4Kの画素を映し出すには申し分なく、4K映像のBT2020の精細な色域、及びHDRの広い階調表現が可能になると判断できました。
ゲインを高くすることで、明るいシーンの再現性を追い、迷光を防ぐことで暗い調子を深めプラスマイナスで広い諧調を確保する。という事は当時のハイゲインスクリーンの評価を解決する必要がありました。というのもHDR再現のためにはゲイン1.0以上の反射率が必要と考えたためです。

TOP

方向は決まった。具体的に踏み出すには

「明るい部分は明るく、暗い部分は暗く」と光学的には相反する性質を同一の素材上で実現しなければならない為、まずゲインを上げるスクリーン表面のコーティング処理に取り組むことになりました。

そこで忘れてはならないのはピュアマット本来の画質を損なうことがないように拡散型の特性も保持するという事です。既存のスクリーンの反射特性(拡散型、回帰型、反射型)にはそれぞれ短所と長所が存在します。開発の過程においては短所を改善することに着目しがちですが、今回の開発においては発想を転換し、既存のスクリーン生地の反射特性の長所をすべて取り込むことで互いの短所を補い合い、幅広い階調表現と精細な色域を実現できるのでは、と考え、コーティング材の材料選定、配合を決定する為の試作を繰り返しました。

ハイゲイン実現のためには、回帰型、反射型の特性が寄与することはある程度想定していましたが、開発陣が再認識したのはピュアマットの素材の素晴らしさでした。広い視野角の確保が精細な映像再現に大きく寄与している点には、ピュアマットを熟知している開発陣でさえ驚嘆させられました。

試作を繰り返しながら大変参考にさせていただいたのが評論家三氏による2012年の試作反をご覧いただいた時の評価です。ピュアマットⅢ開発時のテストデータがHDR開発の大きなヒントになったのです。ビーズ混入、パール混入によるそれぞれによるピュアマットの特性を殺さず、高ゲインにありがちなホットスポット低減を実現させるには、ビーズタイプ、パールタイプの異なる二つの性質を利用することがポイントと思われました。

技術的にはピュアマットⅢベースのファブリックに特殊コーティングを施すことにより、拡散型の特性を活かしつつ、反射型・回帰型の特性を一つの幕面で同時に存在させることができました。

2012年の試作品テストから積算すると都合5年の歳月を経過したことになります。最終的に、ハイゲインで有害光にも比較的強い反射特性が得られ、スクリーンの画面内の視聴ポジションであれば、反射特性曲線の数値からは想像できないほどの良好なHDR特性をご覧いただけ、またスクリーンの外の画角でも、ピュアマット相当の画質を楽しんでいただける特性を確保することができました。

(続く:次回はHDRスクリーンの技術解説に触れたいと思います)

TOP
アウンノオンライン